こんにちは、石鹸大好き湯子です。
今回は、一時話題になりましたダイソーから販売された「マルセイユ石鹸」についてお話したいと思います。2018年の秋ごろに話題となり、SNSで爆発的に人気になった固形石鹸。それがダイソーで売られていたフランス製の石鹸「マルセイユ石鹸」です。
石鹸が好きな私として、この石鹸がどのような石鹸なのか、個人的な感想ではありますが書いていきたいと思います。
【2021年 9月 追記】新作のマルセイユ石鹸についてはこちら↓
手に入ったのはハニーとオリーブ
全部で4種類あり、「オリーブ」「ハニー」「ジャスミン」「ローズ」と種類が豊富です。当時、私もダイソーを何店舗か回って探しましたが、「オリーブ」と「ハニー」しか見つかりませんでした。
そもそもマルセイユ石鹸とは、フランスのマルセイユ発祥の石鹸で、古くからフランス王室に愛用されている石鹸です。無着色・無防腐剤の天然植物100%で作られているのでお肌に悩まされている方々に重宝されています。
市販でマルセイユ石鹸を買うとなると、お値段がそれなりします。それが100円で買えるとなると、それは皆さん買いますよね。
ハニーを使ってみました(成分を詳しく調べてみました)
最初に使ったのは「ハニー」でした。
袋から開けた瞬間「はちみつ」の香りがすごかったです。さすが海外製だなぁと思いました。
全成分を見てみましょう。
全成分:ハニー
・パーム脂肪酸Na
・パーム核脂肪酸Na
・水
・香料
・パーム核脂肪酸
・塩化Na
・EDTA‐4Na
・エチドロン酸4Na
・酸化鉄
・サリチル酸Na
・安息香酸Na
※成分表は、成分の多い順に記載されています。
正直、わたしは「はちみつ」がそのまま配合されているのかと思っていました。しかしそれがまさかの「香料」
保湿成分であるグリセリンよりも多く含まれています。
一番最初に表記されている「パーム脂肪酸Na、パーム核脂肪酸Na、水」がいわゆる石鹸の原料であり、別名「石鹸素地」。
香料の下に表記されている「パーム核脂肪酸、グリセリン」は石鹸になり切れずに残ってしまった油脂や、油脂に含まれる保湿成分であるグリセリンです。
(パッケージには「パーム油・グリセリン配合」と書かれています。これが後から添加したものなのか、もともと含まれていた成分なのかは不明です。)
「塩化Na」は石鹸の素である油脂に含まれる不純物を取り除く作業(塩析法)で使用するため、少なからず含まれていても仕方がないと思っていますが、それよりも下が添加物祭りです(笑)
・EDTA‐4Na
(エデト酸四ナトリウム。酸化防止、変色防止、安定化作用、殺菌作用がある)
・エチドロン酸4Na
(石鹸の沈殿をふせぎ、起泡を維持する役目)
・酸化鉄
(鉱物系のミネラル無機顔料)
・サリチル酸Na
(防腐剤)
・安息香酸Na
(抗菌・静菌作用がある。保存料や防腐剤の役目。旧厚生省は安息香酸を天然に存在しない添加物に分類している)
こんなにたくさん添加物を含んでいると、本当にマルセイユ石鹸なの?と疑いたくなってしまいます。これではただの「フランス製の石鹸」です。
次に、オリーブの成分表を見てみましょう。
全成分:オリーブ
・オリーブ脂肪酸Na
・ヤシ脂肪酸Na
・水
・塩化Na
・水酸化Na
・安息香酸Na
ハニーよりも成分がシンプルです。
「オリーブ脂肪酸Na、ヤシ脂肪酸Na、水」までが石ケン素地で、塩化Naは塩析法のごくわずかな残りと考え、水酸化Naは苛性ソーダ(石鹸を作るのに必要なアルカリ剤)と判断します。
「安息香酸Na」以外の成分は、上記にも書きましたが、石鹸を作る工程において必要なものなので微量含まれていても仕方ないとは思います。
ハニーにもオリーブにも使われている「安息香酸Na」は化学物質です。
全成分の一番下に表記されているので成分自体それほどの量ではないと思います。しかし、マルセイユ石鹸として考えるなら、「どうしてこれ入っているの?」という感じです。
【追記】ジャスミンとローズを追加購入しました。
ジャスミンの成分に『酸化クロム』というのがありますが、着色顔料の事です。有機顔料(合成顔料)ではなく無機顔料(天然の鉱物で作られたもの)で、青緑や緑色のアイメイクなどにも使われています。
まとめ
フランスの会社がマルセイユ石鹸を製造していて、同じ会社が製造しているからこれはマルセイユ石鹸かというと、少し疑問に感じます。発売されて約一年立ちますが、再販するのかも今のところ分かりません。もし、再販されたとしても、個人的には記念に取っておくくらいで、使用するのはもういいかなと思います。
【追記 2020年1月26日】
ローズとジャスミン、確かに良い香りがします。ハニーは相変わらず香りが強いです。
成分を見てみると、前回と同じように添加物は含まれています。
肌の弱い方や敏感な方、小さいお子さんには、正直申し上げにくいのですがあまり使用してほしくない石鹸です。
部屋に置いて芳香剤代わりとして使用したりするのは良いかもしれませんね。
【2020年10月23日追記】
製造販売元であるダイショートレーディングさんのサイトを見て、ダイソーの石鹸と似たような石鹸がアマゾンで販売されていました。「サボン・ド・プロヴァンス」という名前でアロマ石鹸として取り扱っています。こちらの石鹸には、『安息香酸Na』は含まれていないようです。アロマ石鹸と聞いてなんだか納得してしまいました(笑)
少し話は変わりますが、こちらはドン・キホーテで購入したマルセイユ石鹸。(約400円)
なんと、ダイソーの石鹸と製造・販売元が一緒だったのです!
成分を見てみると、【石けん素地(オリーブオイル・ココナッツオイル)】のみ。
完全無添加なのが分かります。これこそ正真正銘マルセイユ石鹸だと私は思います。安心して使える石鹸ですね。
冒頭では、「マルセイユ石鹸は植物油脂100%使用」と書きましたが、現在は72%以上と、緩和されているのですね。だからダイソーの石鹸も、サボンドプロヴァンスも、添加物を含んでいますが、マルセイユ石鹸という事になりますね。知識不足ですみません。とはいえ、やはり使うのであれば無添加が一番だと思っています。