こんにちは、石鹸大好き湯子です。
「アトピーには石鹸が良い」と皮膚科やインターネットで勧められていますが、実際に石鹸を使ってみて「肌が余計乾燥した」「肌がもっと痒くなった」「アトピーの症状が悪化した」など、自分には石鹸が合わなかった、と感じている方がいらっしゃると思います。確かに石鹸はアトピーの方に限らず、誰が使ってもお肌に優しく出来ているのですが、何気なく選んでいたその石鹸が原因で、もしかしたら肌が悪化している可能性があります。
この記事を読んでいただき、敏感肌やアトピーの方の石鹸選びの参考にしていただければ幸いです。最後に、我が家で使用している石鹸をご紹介したいと思います。
なぜ石鹸は肌にやさしいのか?
本題に入る前に、なぜ石鹸が肌に優しいのか、逆になぜ合成洗剤(ボディーソープ)は止めた方がいいのかお話させてください。(ご存じの方は飛ばしていただいて大丈夫です)
私達の肌を洗う洗浄剤(界面活性剤)として挙げられるのは、主に石鹸(固形・液体)と合成洗剤です。
石鹸は動植物の油脂とアルカリ剤(苛性ソーダ)を反応させて作られたもので、紀元前3000年頃にできたと言われています。石鹸は全て弱アルカリ性です。
合成洗剤は、石油を化学合成して作られた合成界面活性剤で、1917年にドイツで世界初の合成洗剤が作られました。(最近と言えば最近ですね)合成洗剤は基本的に弱酸性です。
「素肌と同じ弱酸性」とよく耳にしたことがあると思います。確かに私たちの肌は弱酸性で合成洗剤も弱酸性なので、お肌に優しいというイメージがあると思います。
ではなぜ、合成洗剤が肌に優しくないのか。その理由は、肌に洗剤が残りやすいからです。それに加えて、合成洗剤は洗剤としての機能(界面活性作用)が失いにくいとされています。つまり肌の上にずっと洗剤が効いている状態になるのです。そうすると肌の油分が奪われ、バリア機能が低下し、外部からの刺激(ほこりや菌等)が肌から侵入し、アトピーや他のアレルギーの原因にもなりかねません。
「じゃあ十分洗い流せはいいのでは?」という方もいると思います。逆に質問しますが、十分洗い流すってどれくらい洗い流せは良いと思いますか?十分というから10分シャワーでずっと洗い流しますか?(笑)そんなことしたら余計皮脂が洗い流されてしまいますよね。シャワーの水も勿体ないです。
十分洗い流す時間はひとそれぞれですが、できればそんなに長くシャワーを使いたくない方が多いのではないでしょうか。時間を掛けて皮膚を洗浄することは、肌にも負担がかかります。
次に、石鹸についてです。石鹸は合成洗剤と同じ界面活性剤ではありますが、なぜ肌に優しいと言われているのでしょうか。
それは、合成洗剤とは逆の性質を持っているからです。先ほど固形石鹸や液体石鹸は「弱アルカリ性」とお話しましたが、弱酸性の素肌(皮脂汚れ)を弱アルカリ性の石鹸で洗う事により中和され、さらに石鹸は水で洗い流す事により界面活性作用を失う性質があります。つまり、石鹸は肌表面の菌や汚れを綺麗に洗い流し、石鹸を流した肌には石鹸が残りづらいとされています。石鹸は洗剤としての機能をすぐに失うため、肌の表面に残って肌を刺激することもほぼありません。これが石鹸が肌に優しいと言われている理由です。
今までの話をざっくりまとめると…
・合成洗剤は肌に残りやすく、洗剤としての機能を失いにくい。それにより肌が刺激され肌バリアが低下しアトピーなどの原因につながる可能性がある。
・石鹸は肌に残りづらく、洗剤としての機能をすぐに失う。(肌表面の汚れや菌を洗い流し、肌表面には何も残らない状態になる)
アトピーが悪化するのは石鹸の選び方のせい?
石鹸が合成洗剤よりも肌に優しいのは分かっていただいたところで、次に石鹸選びについてです。アトピーの方は毎日保湿を欠かさず行っていると思います。アトピー最大の敵は乾燥です。肌が乾燥していると外部からの刺激により皮膚が炎症を起こし、痒みの原因に繋がります。
アトピーの方は皮膚科に通っていると思いますが、そこで勧められた石鹸はどのような石鹸でしょうか。無添加のシャボン玉石ケン?カウブランドの牛乳石鹸青箱赤箱?坊っちゃん石鹸?確かにどれも日本に誇るとても良い石鹸です。
その石鹸を使用して肌が改善されたという方はそのまま使用を続けていただいて良いのですが、これでも改善されない・悪化する・余計に乾燥するという方は、その石鹸では洗浄力が強すぎる場合があります。洗浄力が強すぎると、お風呂上がりに乾燥しすぎてしまいます。
基本的に石鹸の作り方には2種類あります。機械練り製法と、枠練り製法です。
市販で売られているほとんどのボディ用石鹸は機械練り製法です。機械で作られた石鹸は石鹸成分(石鹸素地)が約98%、残りの約2%に保湿成分や添加物が含まれており、ほぼ洗浄成分で出来ています。また、原料として使われている油脂は、石鹸の泡立ちを良くし、洗浄力に長けているものが多いです。(牛脂やヤシ油など)
健康的な肌に使用する分には十分さっぱりとした使い心地で良いのですが、アトピーの方には刺激が強すぎるような気がします。実際、主人も皮膚科で上記の石鹸をすすめられて使用していました。確かに合成洗剤を使用するよりはマシになったそうですが、さっぱり感が強すぎて肌が乾燥してしまうとの事で、現在は使用していません。
もう一つの製法、枠練り製法の石鹸こそ、アトピーの方や敏感肌の方に使用してもらいたい石鹸です。
枠練り製法の石鹸成分は約60~70%で、残りの約40~30%に保湿成分や添加物が含まれています。保湿成分が大いに含まれている分、泡立ち・泡の持続力が悪い事がありますが、洗いあがりのお肌は機械練り石鹸と比べてしっとりとしています。
洗顔石鹸にもこの製法が使われていますが、添加物(保存料・防腐剤等)が多く含まれている場合があるので、使うなら無添加のシンプルな成分が良いと思います。
また、枠練り石鹸は髪・顔・体に使えるまさにオールインワン石鹸。髪に使用する場合は慣れるまでちょっと時間がかかりますが、頭皮がスッキリするのでおすすめです。
私のおすすめは「アレッポ石鹸(ノーマル)」
色々な石鹸を使い、たどり着いたのがアレッポ石鹸です。アレッポ石鹸とは、シリアで作られている石鹸で、原料はオリーブオイルとローレルオイルのみのシンプルな石鹸です。オレイン酸を多く含むオリーブオイルは、優しい洗浄力で洗い過ぎを防止し、ローレルオイルは殺菌作用があるのでフケや痒みにアプローチしてくれます。
アレッポ石鹸は枠練り製法でありながらも、石鹸素地100%、つまり、洗浄成分100%の石鹸なのです。
アレッポの石鹸は日本の石鹸と違い、保湿性の高い油脂を原料にして石鹸を作っています。なので、石鹸成分が100%の無添加石鹸でも、洗いあがりさっぱりそれでいてしっとりしていて、洗浄力と保湿力のバランスが取れた石鹸です。
石鹸が茶色い色をしているのは、石鹸が酸化した色になります。(品質に問題はありません)中を割ると、深い緑色をしています。使っていくうちに緑色が見えてきますよ。
石鹸自体とても硬く、溶け崩れしにくいです。コスパも良く、この石鹸一つで全身洗えます。
より優しく洗いたい方へ
「もうアレッポ石鹸は使ったことあるし、肌に合わなかったよ。」という方。そのような方は、コールドプロセス製法の石鹸をおすすめします。
石鹸は大きな釜に油脂を入れ、焚いて作られていますが、熱せずに作られる石鹸もあります。熱を加えずに作るという事は、油脂に含まれる熱に弱い成分なども破壊されずに石鹸に溶け込み、油脂の成分がそのまま石鹸になっています。枠練り石鹸の特徴でもある、石鹸成分が約60~70%、保湿成分が約40%~30%になり、より優しい洗浄力、より高い保湿力でお肌を優しく洗ってくれます。
例えばこちらのカサブ石鹸(ロフトで購入)
アレッポ石鹸を非加熱で作った石鹸です。石鹸自体かなり柔らかく、溶け崩れやすいのが難点ですが、保湿力が高いため、肌のつっぱり感はかなり軽減されます。ちなみにアレッポの石鹸は粘土のような香りですが、カサブ石鹸はフレッシュなハーブのような香りがします。
主人も使ってみて、保湿力の違いやお風呂上がりの肌の感じに驚いていました。しかし、家族皆で使うと一週間もしない間に無くなってしまうので、だったらアレッポの石鹸が値段的にも容量的にも肌にも丁度良いから、使い続けるならこれにしよう!と言う結論になりました。主人のだけ石鹸分けようか?と話しましたが、アレッポの石鹸で十分満足してるからと言われ、現在も家族皆で同じ石鹸を使っています。
まとめ
石鹸を使って肌が悪化したと言う方は、石鹸の洗浄力が強すぎる可能性が考えられます。洗浄力が強すぎると、余計に肌がつっぱったり、乾燥やかゆみの原因に繋がります。保湿力の高い無添加の石鹸を使う事により、肌の洗い過ぎを防止し、乾燥知らずの健康な肌へと導いてくれます。石鹸で洗う事も大事ですが、お風呂上がりの保湿もとても大事ですので、忘れずにしましょう。
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