こんにちは、石鹸大好き湯子です。
今回は、マルセイユ石鹸と、アレッポ石鹸についてお話ししていきます。
マルセイユ石鹸とアレッポ石鹸は、植物性油脂を使用した肌に優しい石鹸で、どちらも世界中の人から愛されています。
日本の石鹸と何が違うのかというと、日本の石鹸は主に植物性と動物性の油脂をブレンドして作られています。動物性の油脂で使われているのは、主に牛脂。牛脂は肌への刺激は少ないのに洗浄力が高いため、石鹸に使うとさっぱりとした使い心地になります。日本人は皮脂量が海外の方よりも多いことから、さっぱりめの石鹸が多いのかもしれませんね。
しかし、我が家は超敏感肌の主人や子供がいるため、さっぱりめの石鹸はあまり肌には合いません。洗浄力が強すぎて、痒みや乾燥を招いてしまいます。そこで出会った植物性の石鹸、アレッポ石鹸とマルセイユ石鹸。どちらも同じだと思っていませんか?実は全く違うんです。今回は、それぞれの石鹸の特徴をご紹介します。
※マルセイユ石鹸は『サボネリー・ドゥ・ミディ社』、アレッポ石鹸は『アレッポの石鹸(アデル・ファンサ社)』をベースにお話していきます。
フランス生まれのマルセイユ石鹸
まずは、マルセイユ石鹸から解説していきます。
マルセイユ石鹸とは、フランスのマルセイユ発祥の石鹸で、古くからフランス王室に愛用されている石鹸です。
こちらのマルセイユ石鹸の原料は…
「オリーブ脂肪酸Na」
「ヤシ脂肪酸Na」
「水」
「塩化Na」
「水酸化Na」
オリーブ油とヤシ油を水酸化Na(苛性ソーダ)で反応させ、さらに塩化Na(塩)を用いて油脂に含まれる不純物を取り除き、純度の高い石鹸が作られています。
この石鹸では、オリーブ油が72%使用されているので、残りの約30%にヤシ油が使用されていると予想します。
防腐剤や着色料などは一切使用していない純粋な石鹸です。
オリーブオイルは肌にも含まれるオレイン酸を多く含み、肌をしっとりさせ、乾燥を防ぎます。
ヤシ油はラウリン酸を多く含み、抗菌作用の効果があり、石鹸では泡立ちの役目があります。
身体に使ってみると、日本の石鹸より保湿力もありますが、どちらかというとさっぱりとした印象があります。丁度良い洗浄力です。
アトピー肌&敏感肌の主人が使用しても、過度に乾燥したり痒くなったりする事はなく、問題なく使用できます。
こちらの石鹸はとても柔らかく、カッターでスゥーッと切れてしまいます。真四角のままだとちょっと大きくて泡立てにくいので、小分けにして使用する事が可能です。石鹸が柔らかいと、溶け崩れが早い事があります。きちんと水気を切り、風通しの良い所で保管して下さい。
マルセイユ石鹸のまとめ
・フランス生まれの石鹸
・オリーブオイルとココナッツオイルで作られた無添加の石鹸
・石鹸自体は柔らかいので小分けにできる
・石鹸の溶け崩れに注意
ちなみに、マルセイユ石鹸を製造している会社は、アロマ石鹸なども製造していて、ダイソーで売られているマルセイユ石鹸と同じ会社です。個人的には、今回ご紹介したマルセイユ石鹸(オリーブ)の方が肌にも優しく、安心して使用できると思います。
シリア生まれのアレッポ石鹸
続いて、アレッポの石鹸を見ていきます。
アレッポの石鹸は、シリアで製造されている石鹸です。シリアでは内乱があるので、アレッポ石鹸をトルコで製造する会社もあります。
原材料は「オリーブオイル」と「ローレルオイル」
アレッポの石鹸のサイトを見てみると、マルセイユ石鹸同様に塩化Naを使って不純物を取り除いているのが分かります。製法はほぼ同じではないかと思います。
しかし、ここで疑問に思った方もいるのではないでしょうか?
「原料も製法も同じなのに、なぜアレッポ石鹸はマルセイユ石鹸と比べると茶色いのか?」
アレッポ石鹸は、石鹸を乾燥させるのに一年以上の期間を設けています。その間に石鹸が熟成され、さらに水分が抜けて固い石鹸となります。
作り立てのアレッポ石鹸は緑色ですが、乾燥させると周りの石鹸が酸化し、茶色くなります。
アレッポ石鹸はカッターでは切れません。それくらい固いです。包丁で切れる、というより割れました。
石鹸の中は緑色をしています。
熟成乾燥されたアレッポ石鹸は、硬く溶け崩れにくいですが、こちらも水気を切って保存しましょう。
アレッポ石鹸に使われるローレルオイルは、殺菌作用があり、体臭やフケなどに効果を発揮します。
ちなみに、アレッポの石鹸には3種類あります。
・ライト(オリーブ98:ローレル2)
・ノーマル(オリーブ90:ローレル10)
・エキストラ(オリーブ60:ローレル40)
ライト、ノーマルは敏感肌の方、エキストラはオイリー肌の方や汗をかく時期にオススメしています。
市販ではノーマルの取り扱いが多いように感じます。ライトも使ってみたのですが、ノーマルより若干保湿力が上かなと感じます。そこまでライトもノーマルも変わらないような気もしますが、丁度良い洗浄力はノーマルかなと。(エキストラとはまだ出会ってないです…。)
アレッポ石鹸まとめ
・シリア生まれの石鹸
・オリーブオイルとローレルオイルで作られた無添加の石鹸
・長期間熟成、乾燥させているのでとても固い
・溶け崩れにくい
アレッポ石鹸と検索すると、「偽物」という単語が予測されます。先程も書きましたが、シリアの内乱により、石鹸が作れない状況になり、隣国トルコで作られたアレッポの石鹸もあります。それが「アレッポからの贈り物」です。アレッポの石鹸とアレッポからの贈り物を比べてみた記事はこちらになるので、気になる方は参考になさって下さい。
どちらの石鹸も全身に使えるまさにオールインワン石鹸!
今回ご紹介したマルセイユ石鹸も、アレッポ石鹸も、体はもちろん、洗顔・洗髪にも使えます。どちらにも抗菌効果や殺菌効果がある油脂を使用しているため、手洗い石鹸として使用する事も可能です。他にも、食器洗い石鹸として使用したり、歯磨き粉代わりに使う方もいらっしゃいます。
どちらの石鹸にも香料が入っていないため、独特の臭いがありますが、洗い流せば無臭ですし、無臭に慣れると普段どれだけ強い香料の洗剤や石鹸を使用していたのかと気付かされます。(実際私がそうでした。)
マルセイユ石鹸もアレッポ石鹸も、ほとんど使用感は変わりません。洗い上がりさっぱり、それでいてしっとりとしていて、肌のつっぱりはそれほど強くありません。アトピー肌の方や敏感肌の方にとって、洗いすぎず、だからといって弱すぎない洗浄力だと思います。ただ、油脂の比率から見るとアレッポ石鹸の方が保湿力が高いようにも思います。あとは個人の好みですね(笑)
最後に
マルセイユ石鹸とアレッポ石鹸、どちらも伝統的な石鹸で、使用感はさほど変わりはないような気がしますが、日本の石鹸と比べると洗浄力はマイルドで、肌のつっぱりも抑えられているため、お肌に丁度良いと思います。ちなみに我が家ではアレッポ石鹸(ノーマル)が定着しつつあります。(近場のスーパーで入手しやすいため)
つっぱりが抑えられているとはいえ、石鹸で洗ったあとは保湿も忘れずに行いましょう。乾燥は肌の敵です!
かなり私の個人的見解でしたが、ご参考になれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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